心は種
願い通りではなく、心通りに現れてくる。
種は蒔いてしっかり世話をすれば、種の通りの花が咲き、実がなる。
大根の種を蒔けば、大根が、トマトの種を蒔けばトマトが実る。
大根の種を蒔いてから、やっぱり人参が欲しいからと、毎日必死になって
「人参が実りますように。」
と神様にお願いしても、実るのは大根。決して人参に変わることはない。
人参が欲しいなら、大根の種を掘り起こして、人参の種を蒔く必要がある。
心も一緒。
どれだけ必死に願っても、願うだけでは何も変わらない。
心を入れ替えるための実践をする必要がある。
どれだけ良い行い、人の為に尽くす行いをしていても、心で
「面倒くさいなぁ。なんで自分がこんなことしないといけないのか。誰かやっとけよ。」
と不足に思っていたら、周りに映るのは不足の姿。
その実践は実らず、誰にも届かない。
「嫌々やらされているんだなぁ」と思われてしまう。
不足の心を感謝の心に入れ替える必要がある。
ではどうするのか。
感謝の言葉「ありがとう」と言いながら行動する。
一人で行動するときなら口に出して呟きながら行動してもいいし、複数人で、または周りに人がいる状態で、声に出すのが難しい場合は頭の中だけでもいい。
できる限り「ありがとう、ありがとう、ありがとう…」と言い続ける。
もちろん頭を使ってする行動の場合は難しいが、隙間スキマでもいいので言う。
特に、ネガティブな感情、言葉が出てきそうになった時、この時は必ず「ありがとう」と言う。
こんなことで「感謝の心」に入れ替わるのかと疑問に思うが、バカにできない。
人はポジティブな事とネガティブな事を同時に考えるのは難しい。
「ありがとう」はポジティブな言葉。
「ありがとう」を言い続ける、考え続けることで思考がポジティブになってくる。するとネガティブな考えが押しやられる。
決して無くなるわけではない。それでも言い続けている間は表に出てこない。
頭の中をポジティブで埋め尽くして、ネガティブの入る隙間を無くしていくという考え、これで「感謝の心」に入れ替えていく。
今日初めて明日に変わる、というものではないが、確実に変わっていくことができる。
何より、ネガティブな事を考えながらの行動と比べると、疲れ方が全く違ってくる。
「ありがとう」と言いながらの行動は不思議と疲れにくい。
ポジティブになるだけでなく、作業効率まで上がる。
しかしこれも願うだけでは変わらない。
実際に「ありがとう」と言いながら行動する実践が無ければ「感謝の心」に入れ替えることはできない。
実践して、少しずつ心から感謝の心を作っていく。
そして、どんなに小さなことでも、感謝の心でさせて頂くことができれば、自分の身になり、成長につながる。
願う前に、まず心を定めるのが第一。